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或謂孔子曰、子奚不爲政、子曰、書云、孝于惟孝、友于兄弟、施於有政、是亦爲政也、奚其爲爲政、 (或るひと孔子に謂いて曰わく、子奚(なん)ぞ政を為さざる。子の曰わく、書に云う、孝なるかな惟(こ)れ孝、兄弟に友(ゆう)に、有政に施すと。是れ亦た政を為すなり。奚ぞ其れ政を為すことを為さん。) これが事実とすれば、大変な一節です。 子奚不爲政 「政治をする側になってみませんか → 私の右腕になってくれませんか(或いは、私に加担してくれませんか)」 繰り返しますが、孔子は季孫子の内臣です。 ですから、仮に季孫子が政務の一端を任せる気になっても、「子」ではなく「汝」、「汝奚不爲政」と問い掛ける筈です。孔子は目下ですから。 そして、孔子は断れません。ご主人の命令に反するからです。 参考までに、「奚不」は、英語に言えばWhy not(=Let's ~)。完全な勧誘です。 しかも、「子」と謙って誘っているのですから、国内の反季孫子勢力か、国外に通じた分子ということになります。 こんな危険な誘い、当然ながら大慌てで拒否します。 以下の部分は書経を引き合いに出してますが、これは所謂遁辞です。思いついた口実で断っているのです。 命懸けです。 (続く) 追記 真説「春秋」、真説「論語」、並びに真説「孔子」を、故宮崎市定先生に捧げます。
by 2-shikou
| 2008-02-18 21:39
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