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「定公問、君使臣、臣事君、如之何、孔子對曰、君使臣以禮、臣事君以忠、」 煩瑣を厭わず申し上げますが、孔子は季孫子の内臣ですから、定公からみれば、孔子は陪臣です。 君主が陪臣と直接会話することは、この時代に限らず有り得ません。 ましてや、他人の内臣と話をするだけで、君主の権威は失墜します。 それに、この一文の不可解なのは、定公の質問内容です。 「君使臣、臣事君、如之何」 は 「君主はその内臣を使役し、内臣はご主人に仕える。この考え方でどうかね」 と言う意味ですが、これでは馬鹿殿丸出しです。 むしろ、後の孔子の発言をでっち上げるための下敷きと考える方が妥当です。 要は、孔子に魯公をたしなめさせることで、孔子が君主の師であると言いたいのです。 勿論、後世の加筆、原本からは削除すべき一節です。 (続く) 追記 真説「春秋」、真説「論語」、並びに真説「孔子」を、故宮崎市定先生に捧げます。
by 2-shikou
| 2008-05-15 23:34
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