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宮中の国家資料室に通い出した孔子は、本文にあたる「経」を覚える毎に、解説部分の「伝」(=口伝)を頭に叩き込む必要がありました。 当時の孔子では、分からない字があったり、意味が理解できない文字、文章、言い回しがあったとしても不思議ではありません。 とすると、「先輩」に教えを乞わざるを得ないのです。 図書館とも言うべき資料室には、文字で残された国家書類が保管してありますが、当時は文字で残せる部分はごく一部でした。 どうしても記載せねばならない事柄以外は、その部屋付きの史人に記憶させ、代々語り継がせる必要がありました。 ですから、宮中の資料室には、口伝専門の宮廷内臣(家内奴隷)が少なからずいました。 孔子はこの両方を全部暗記したのです。 (続く) 追記 真説「春秋」、真説「論語」、並びに真説「孔子」を、故宮崎市定先生に捧げます。
by 2-shikou
| 2008-04-10 20:40
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